JAとなみ野は1日、平成21年産米の初検査を、県内に先駆けて砺波市五郎丸のJAとなみ野ライスターミナル検査場所で実施した。農産物検査員6人が、8月28~30日に南砺市の(農)サカタニ農産と砺波市の五鹿屋第8営農組合で収穫された水稲うるち玄米の早生品種「てんたかく」435袋/30kgが全量一等に格付けされた。
検査の結果、品質概況は①粒形・粒揃い・光沢・充実度は前年並み②千粒重は前年並み③胴割粒は少ない④着色粒は少ない⑤総体的な品質は前年並み―とされた。
JAとなみ野管内では今年、種子購入代金全額奨励事業により早生品種の作付拡大運動に取り組んできた結果、「てんたかく」の作付面積は昨年より78㌶増加。県下の約17%となる646㌶となった。
「てんたかく」は平成15年に県の奨励品種に採用されたオリジナルブランド。価格はコシヒカリよりも安いが、食味はコシヒカリ並みで、流通業者や消費者からも人気が高い。気象変動に強く、安定した収量をもたらすといわれる。今年は、生育期間中の低温や日照不足の影響が懸念されたが、「てんたかく」の長所が遺憾なく発揮されたとみている。
初検査では、JAとなみ野の中居安冶専務が挨拶。県砺波農林振興センターの深沢広治次長などが来賓挨拶した。
JAとなみ野が新たな特産作物として県砺波農林振興センターや砺波市・南砺市と連携し、産地化を進めている「たまねぎ」の播種作業が本番を迎えた。南砺市下吉江の「たまねぎ」集出荷施設では連日、今年導入した全自動播種機2台で、作業が急ピッチで進む。
JAとなみ野たまねぎ出荷組合では今秋、100ほどの経営体が、60㌶での栽培を計画。極早生の「ソニック」や中生の「ターボ」・「ネオアース」、中晩生の「アトン」の4品種を作付けする。播種作業は9月中旬まで。3万枚を予定している。
育苗は、全自動移植機械に対応するため、1穴に1粒ずつ種を播く448穴のポット栽培とした。10㌃当たりに使用する苗箱の目安は50枚。少なくとも10㌃当たり2万株以上の確保を目指す考えだ。
育苗は10月下旬から始まる定植まで、大規模経営体を中心に28箇所で行う。
経済部特産振興担当の蓑口武志課長は「播種作業は極めて順調。活着率を高めるため、育苗管理の指導を徹底し、品質の良い苗に仕上げたい」と話していた。
JAとなみ野女性部は18日、砺波市立庄南小学校近くの水田7.5㌃で、同校の5年生38人を対象に稲刈り体験学習を開催した。この体験学習は食農教育の一環として7年前から取り組んでいるもの。
収穫したのは5月に児童らが植えた「コシヒカリ」。児童らは、同女性部の中西美代部長はじめ女性部員から手ほどきを受けながら、たわわに実った稲を一株一株丁寧に刈り取った。
児童らは「春に植えた苗がこんなに大きく育って嬉しい」「刈取る時のザクッとする感触が心地よかった」などと話していた。
児童らは収穫したお米で、11月に開催するJAとなみ野の農業まつりで、女性部員と共に40㍍の手巻き寿司を作る予定だ。
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